うつは心の風邪なのか

うつ病についていろいろ調べてみると、「うつは心の風邪」という表現をよく目にします。

元々はイギリスの製薬会社によるキャンペーンで使われていたようです。

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確かに誰でも罹患する可能性がある病気という意味では風邪のようなものですが、

「風邪」というと、すぐに治るような印象を与えてしまっているようにも感じます。

しかし、少なくとも私が感じた症状は風邪とは比べ物にならないものでした。

何も理由がないのに胸がざわざわして苦しく、涙があふれそうになり、暗闇の中に閉じ込められたような気持ちでした。

この苦しみはいつまで続くのだろうか、医師の言う通り本当に治る病気なのだろうか、という不安に押しつぶされそうにもなっていました。

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風邪にもいろいろあるとは思いますが、一般的な風邪であれば私が経験したような苦しみはなかったと思います。

私は、「うつは心の風邪」という表現の独り歩きによって、うつ病患者の実際の苦しみが理解してもらえない状況になってしまっていると感じています。

周りの人たちも接し方が分からず、その結果、治療の効果が薄れたり、病状が悪化したりということに繋がっているのではないかと思います。

同じうつ病でも人によって症状は様々だと思うので正しい接し方などもなかなか見つからないのかもしれませんが、私の感じたことをこうして書くことによって少しでも皆さんの力になることが出来ればうれしく思います。